モデル校

福井県坂井市鳴鹿小学校

平成19年7月20日(金)

第2回目:環境教育検討会レポート


生田氏による講義


質問の様子


乾氏による講義

 今回の環境教育検討会テーマは「総合的な緑の効果」。
 参加者は、鳴鹿小学校の先生方、見学者(愛育会・まほろば評議員・老人会等地域の方々及びエコ改修検討会参加者)、報道関係者、坂井市、事務局あわせて総勢41人。

 講師には、鳴鹿小学校のすぐ近くにある、福井県総合グリーンセンターの堀内敏正氏、生田昌彦氏、福井県内水面総合センターの乾昭治氏を招き開催しました。

今回のメイン内容は、

1) 講義「総合的な緑の効果について」
2) 講義「人に環境にやさしい森林と木材」
3) 講義「ビオトープ」

でした。


1)講義「総合的な緑の効果について」

 福井県総合グリーンセンターの堀内敏正氏の講義により、広範囲にわたる総合的な緑の効果について勉強しました。地球温暖化とCO2と森林の関わり、植物の多面的機能(地球環境保全/土砂災害防止/水源涵養/癒し等)についてまず話がありました。土砂災害防止と水源涵養については、傘を広げて水をたらした場合と、傘の布地の所にタオルをのせて水をたらした場合で水がどのようにしたたり落ちるかという実験をしながらの分かりやすい説明でした。
 「学校の内外にたくさん緑があると癒される」という話から、森林浴効果(フィトンチッド効果)やマイナスイオン、緑の色彩が私たち人間に与える快適度を学術的観点から話をしていただきました。
 その後、福井県や鳴鹿地域の植生についてやふくいの自然環境(平均気温と降水量・地形と地質、植物の分布)について話がありました。タマアジサイという植物は、ちょうど鳴鹿地区付近が日本の分布の一番南下にあたること、その他鳴鹿地区には、スダジイ、シラカシ、アブラギリ等の有名な植物があること、いい匂いのする植物、薬草となる植物についても教えていただきました。
鳴鹿小学校にあるビオトープで植えられているガマは花粉部分が止血薬になるということも教えていただきました。
 最後に、福井県内の一乗谷地区で町歩きをし、一乗谷地区に限定した草木が収集された手作り図鑑(松田正宏氏作)をご紹介いただきました。


2)講義「人に環境にやさしい森林と木材」

 福井県総合グリーンセンターの生田昌彦氏より、「人と環境にやさしい森林と木材」というテーマで、木材建造物の人間に与える安らぎや県産材を使う魅力等について講義をしていただきました。
 約8割強の日本人が木造住宅に住みたいと考えているという調査報告と、地域材(県産材)の利用をすすめる理由として、地域の山が元気になる、林業・木材産業の活性化、地球温暖化の防止があげられるとの話をしていただいた後、木材を多く使用した施設と少ない施設(特別養護老人ホーム)で統計調査を行ったところ、木材を多く使用した施設の方がインフルエンザにかかる人が少ないことや、不眠を訴える人が少ないなどの結果がでたことについても話をいただきました。
 最後に、福井県内で木材をふんだんに用いた学校施設の紹介をしていただきました。


3)講義「ビオトープ」

 福井県内水面総合センターの乾昭治氏より、ビオトープについて講義をしていただきました。
鳴鹿小学校は子供達や地域の方々と先生による手作りのビオトープをつくり、皆で手入れして様々な学習に活用しています。天気がよければ鳴鹿小学校のビオトープに移動し、そこでの講義をと考えていましたが、生憎雨となってしいまいましたので、体育館で行いました。
 学校の敷地外に豊かな自然があっても学校生活の中で気軽に外に出て行くことができない、また、豊かな自然で様々な動植物を観察することはできるが、ビオトープというのは里山と似たところがあり、子供達が自分たちの手で自然を管理する、手入れをしてその地域にあったビオトープ(自然環境)を維持していく事で、いつでも観察し、関わる事ができ、自然のすばらしさ、やさした、偉大さに感動する場になるとの話でした。
 また、鳴鹿小学校のビオトープとして、今、鳴鹿地域から姿を消しつつある雑草類を植えるのもいいのではないか、手入れをしていくビオトープにするのか、自然のまま放置していくビオトープにするのか、外来種は入れないようにする等具体的なアドバイスをいただきました。
 最後に参考にと自然植生(人間の手が加えられていない状態)と雑木林(人間が管理してきた林)についての違いについて教えていただきました。

■第2回目:プログラムスケジュール

   日:2007年7月20日(金)曇りのち雨
   時:14:00〜
   会場:鳴鹿小学校体育館及びビオトープ
   司会進行:事務局(有)PTP 福嶋輝彦

【第一部:緑の効果】
●総合的な緑の効果について
講師:堀内敏正先生(福井県総合グリーンセンター 林業試験部長)

植物の働き/植物・森林の多面的機能/地球温暖化とCO2の関係/
森林浴の効果/ふくいの自然環境(気温/分布等)/
野外で気をつける植物/植物とにおい/河原の植生/
野原の植生(一乗谷地区の例)/鳴鹿地区及び付近の有名な植物/薬草

●人と環境にやさしい森林と木材
講師:生田昌彦先生
(福井県総合グリーンセンター 技術指導グループ(木材)企画主査)

日本人の歴史と木/福井県の森林等の状況/荒廃した森林の復旧/
森林の働き/木質バイオマス/木材と健康及び快適さ/木造校舎の特性

●質疑応答


【第二部:ビオトープ】
講師:乾昭治先生(福井県内水面総合センター)

●ビオトープとは/ビオトープと環境教育
●鳴鹿小学校のビオトープについて
●質疑応答

*環境教育検討会、第3回目は8月20日に、省エネルギーをテーマに鳴鹿小学校で開催予定です。

福井県坂井市鳴鹿小学校