モデル校

福井県若狭町三方中学校

平成19年9月 6日(木)

第2回 エコ改修検討会/環境学習検討会が開催されました


加賀先生の講義


松木先生の講義


ワークショップ

今回も初回同様、エコ改修検討会・環境学習検討会の合同会議という形で行われました。
参加事業者は総勢36名でした。

1)開始挨拶、事業説明、講師紹介
・事務局よりスケジュール説明
・前回の課題に対する回答
・エコフローより事業説明

2)講義
・本日のテーマ「学校空間」の提示(松下座長)
冒頭、松下座長から「学校空間」という本日の講義・検討テーマをいただきました。改修という制約条件がある中で、― 改修によってどのような空間ができ、使い方がどう変わるか、機能・設備としてどのようなものが必要か、時代の移り変わりや生徒数の推移によって使い方は今後どのように変化していくか ―など、本日の講義を聴いた上でワークショップで話し合う視点を教えていただきました。

・加賀先生による講義「オープンスクール―地域の中の学校空間」
学生や地域の方と一緒に、学校を拠点としたまちづくりに多数関わられた経験の中から、学校づくりに必要な観点、そしてオープンスクールとはどのようなもので、どのように使われているのかということについて、4つの学校の事例を織り交ぜながら講義していただきました。事例では、①生徒数が減った場合を想定して部屋を地域の人が活用できるよう、地域の中のコミュニティ施設の要素を多く含んでいる福岡市の博多小学校、②公園の中にある学校といった景観を持ち、校内に地域の人のための通路を設けている千葉市の美浜打瀬小学校、③公園整備の延長上で建設され、1年生の教室からは富士山、2年生の教室からは八ヶ岳といった地域を代表する山への眺望を確保した山梨県の押原小学校、④地域住民が日頃使っている農道を取り込んで、校舎と校庭の間のプロムナードとして整備した福井県坂井市の丸岡南中学校を見せていただきました。どの学校も従来の学校のイメージとは違い、学校建築の既成概念を打ち破るものばかりでした。
また、後半では、まちの力ともなる「地域力」を育むことが、学校づくりの重要なポイントであることが指摘されました。地域資源であり地域の核となる施設である「学校」、人間としての生き方を考え始める中学生という年代が多くの時間を費やす場所である「学校」が、その拠点として大きな役割を果たすことを感じました。
さらに、学校を「地域力」育成のための空間にするには、設計段階から担い手・使い手が参加することや地域の大人が管理できる体制をつくることが必要であることを教えていただきました。

・松木先生による講義「教育と連動した学校空間」
 「オープンスクール」や「教科センター方式」などの新しい教育方式が注目される中、方や学校の仕組み(ハード)を新しくしたものの、学校の教育方法(ソフト)が対応していないために活用されていない例も多くあることが、最初に問題点として提起されました。「では、なぜ新しい教育方式が必要とされてきたのか? 明治時代以降、これまで多くの学校がそうであったように、定型化されたカリキュラムにしたがって効率的に知識を詰め込むには、ハーモニカ型校舎は大変効果的なつくりであった。しかし、生涯にわたって生きる力となる「学力」とは、頭の中にため込む知識ではない。開発・研究能力、コミュニケーション能力、表現デザイン能力、マネージメント能力、協働プロジェクトの開発能力、自治・改革能力など、従来の学校では教えることが難しかったものである。求められる「学力」の変化にともない、構造も合わせて変化させる必要がある。」といった学校と教育空間をとらえる際の根本的な考え方を教えていただきました。
教えるものと教えられるものとの相互育ちができる(家族は相互育ちができる最小の単位である)地域づくり、また異質な人間同士が共存できる、その拠点としての学校空間にはいろんな可能性があることを感じる内容でした。

3)Q&A
・三田村教頭による質問事項に対する回答
事前に事業者の方から質問事項を募集しました。やはり実際に使っている先生でしかわからない、しかし改修を考える際には把握しておかなければならない学校の使い方についての質問が多かったようです。
質問に対して、三田村教頭先生から一つひとつ丁寧な回答をいただきました。

・環境調査についての補足説明(事務局:㈱サンワコン)

4)ワークショップ
講義内容を踏まえて、冒頭松下座長からいただいたテーマ「学校空間」について、グループごとにワークショップ形式で話し合い、その結果をリーダーから発表していただきました。
加賀先生の講義にあったソフト、ハード面における「学校空間-オープンスクール」についての議論が多かったようです。ハード面では、屋上や中庭の緑を利用した憩い・集いの場所としての空間利用、ウッドデッキなどにより外部と内部をつなぐ空間づくり、地域の人も利用できる空間の提案がされました。
一方、ソフト面では、日常的に学校を利用する先生の希望や使い方を聞きたいという要望が多く挙げられました。また、オープンな空間にした場合のセキュリティの重要性も挙げられました。
これらの要望に対しては、次回予定している見学会を通じて実際の活用例を見ていただけると、アイデアが具体化されるのではないでしょうか。
 最後は、松下座長から各グループの発表に対しオープンスクールの良い面や悪い面などの事例を挙げながらコメントをいただき、この日の検討会を締め括りました。

■第2回検討会タイムスケジュール
2007年9月6日(木)天候:雨のち曇り
12:15 三方公民館にて受付開始
13:00~三方公民館ホールにてグループごとに着席
    本日のスケジュールについて説明【事務局】
    前回の課題に対する回答【若狭町教育委員会 高橋局長】
    講師の紹介
13:20~事業説明と事例紹介【エコフロー 小田桐氏】
13:45~講義の主旨の説明、ふりかえりのテーマ【松下座長】
13:50~講義「オープンスクール―地域の中の学校空間
     講師:大阪大学大学院 加賀 有津子 准教授
14:50~ 休 憩
15:05~講義「教育と連動した学校空間」
     講師:福井大学教育地域科学部 松木 健一 教授
15:45~Q&A
     学校の状況や教育について
     【三方中学校 三田村教頭先生】
     学校調査について【事務局】
16:20~ふりかえり(ワークショップ)
     【A~Fの6グループ】
     ・グループ討論
     ・発表
17:00 第3回検討会のお知らせ
閉会

■第3回検討会は、エコ改修検討会として行います。

日時:平成19年10月1日(月) 15:00~
場所:丸岡南中学校 現地集合
スケジュール:
1.丸岡南中学校見学
2.福井大学見学
講義「福井大学耐震改修について」
    【松下座長】
  福井大学にて終了後現地解散

福井県若狭町三方中学校